生駒 学
香川県高松南倫理法人会幹事
生駒学税理士事務所 所長
【 講話内容 】
「企業は人なり」と言われています。会社をよくするのも悪くするのも、結局は「人」です。「人」を良くするには、「掃除」「朝礼」「理念」+「早起き」は欠かせません。
また、現在、中小企業においても残業削減が最大の経営テーマです。
生駒会計の残業削減の取り組みも併せてご紹介します。
レポート
33歳の時に独立、6坪の所にアルバイトの子と2人でスタートしました。
会計事務所を開業して、今年で27年になります。
最初は食べていけるかなと思いましたが、お陰様で順調にいき大きくなっていきました。平成14年10年経った頃、正社員、アルバイト含めて、25名くらいになりました。私が修行させて頂いたのが人格者だった二見豊先生でした。
二見先生のところも私が居た当時25名くらい。先生の仕事のやり方、手順を真似をして同規模になれた。当時で50名から100名の会計事務所はそうない。
また、25名以上の規模にしていいのかなという気持ちもあった。
当時で仕事は山積み、社員が何しているのかわからない。当時は掃除も朝礼も何もしていなかった。とにかく、きた仕事をこなすので精いっぱいだった。
とりあえず、日本で大きいとされる会計事務所(東京・大阪・福岡)5~6社に見学に行く。その中で古田土会計事務所がうちの事務所と感じが合うと思い、古田土会計事務所のやり方を学ぶ。そこでされていたのが「掃除」「朝礼」「挨拶」。
朝礼も‘職場の教養’を使っての朝礼だった。
仕事のやり方は、どの会計事務所も基本的にはそんなに変わりません。
何をやっているかと言ったら、早起き、掃除、挨拶、経営方針発表会。
とても衝撃を受ける。
うちは、これしかない、事務所を変えていこうと思い取り組む。今うちがやっている内容をDVDにしたものがあるので見て下さい。
先日、東京人形町で明治22年か28年創業の会社に研修でいったんですが、そこの現社長が、倫理法人会の事を熱く語っていました。「会社は人を作る」基本は同じだなと思いました。みなさん、高松市倫理法人会に入られているのも同じ思いなんだろうなと思います。
<<生駒会計の日常のDVDが流れる>>
朝5時、生駒社長出社。・・・
社員一人一人と挨拶、・・・
社員は立ち止まって丁寧に挨拶・・・・・
全員で手分けして清掃・・・・・
朝礼・・・・
活力朝礼・・・
経営方針唱和・・・
・・・社員一人一人の顔が生き生きとして活動している・・・・
(合わせてバックのミュージックが感動的)
DVDで流れた内容を事務所でやっていますが、それを教えて頂いたのが古田土事務所です。経営方針発表会であのようなDVDを流していたのが古田土事務所さんで、「掃除、朝礼、挨拶、早起き、理念とかが大事ですよ」と教えて頂いた。
数字も大事ですけど、数字を作るのは人ですからそういったことを社内で啓蒙していこうと経営方針発表会をされていた。
古田土先生から‘経営方針発表会’をやりなさい、という教えだったのでそれから5年かかりました。経営方針書なんか全くありませんし、重要性も理解してなかった。
平成19年に古田土先生を呼んで第1回の経営方針発表会をやらせて頂きまました。
それ以降、1回サボりましたが、毎年経営方針発表会をやらせて頂いております。
今年は、高松国際ホテルで505名の方々にお集まり頂き盛大に行うことが出来ました。そういう目標があるから人は頑張れる。
方針発表会があるから、今年も経営方針書を作ろうと思う。
甲子園があるから辛い練習に耐えられる。
ピアノの発表会があるから練習する。
発表するから頑張る。
コンテストがあるからがんばる。
オリンピックもそうだと思う。
私共も発表会があって非常に良かった。会計事務所は一人が独立した仕事なんです。自分の中で仕事は完結していく。
共同作業というのが我々は非常に少ない。発表会はみんなで一致協力してやりますので発表会は起爆剤・活性化になる。
数字は、どこまで見せられるかあると思いますが、できたら金融機関の方とかお取引先の方をお呼びして、最初は小さくていいのでスタートされたらと思います。準備は社員がする、ということでやられたら組織の結束力が強まると思います。
また、社内だけの人間でやると社内会議の延長になるので、できたら外部の人間を入れた方が緊張感とか刺激にもなります。
‘経営方針書’の作り方は、株式会社武蔵野の小山社長から教わりました。経営方針書はノリとハサミで作る。
それは何かと言うと、世の中には立派な経営方針書が溢れている。
良い所をコピーし、ハサミで切ってノリで貼って印刷屋に出したらそれで出来る。
そうでないと、良い物を作ろうとしてもそうは中々できない。
みなさん仕事に追われていますから、机に座って作る時間もありませんから。
切って貼ってでも1回作るとたたき台ができる。
それを毎年改善していって、徐々に自分の会社に合うものになる。
経営理念も巷に立派なものがたくさんありますから、どこからでも取ってきたら素晴らしいものができます。
真似したらいいだけの話ですから。後は自分とこに合うように直す。
そこからスタートしたらいいんです。
著名な人の話を直に聴きに行っています。共通しているのは繁盛している工場・会社はきれい。掃除が行き届いている。
【ハウステンボスを18年間赤字から1年で黒字にした理由:元気な挨拶、みんなで掃除、1.2倍速く動く。黒字になったらボーナスを出す】
平成26年にうちの中堅社員4名が次々に退職。急遽10名採用。
うちの体制も残業が多く、ブラック企業だったかもしれない。
ここで改革を行う。退社時間を早めるため、掃除はシルバーさんにお願いし朝礼も5分の打合せに切り替える。朝礼・掃除を大事にしていたが、残業時間を減らすには仕方ないとの決断。時間を短縮しても、なんとか乗り切ることが出来ました。
【会長談】
前回4年前に「経営方針書の作り方」を講話頂き、次の年から経営方針書を作ることができました。それから毎年作っています。
今回お聞きして経営方針発表会あっての「経営方針書」と改めて気づかせて頂きました。今後早い時期に発表会を実現したいと思います。
中小・零細企業は人の採用が大きな課題です。まずはよりいい会社にし「仕事を続けたい体質」にしたいと思います。ありがとうございました。
★モーニングセミナー参加者: 38社、39名でした。