『 「明朗愛和」は魔法の言葉 』

礒村 安倫

玉木 雄一郎

香川県坂出市倫理法人会顧問   
衆議院議員    

【 プロフィール  】
昭和44年 香川県さぬき市生まれ
高松高校・東京大学法学部・米国ハーバード大学院 卒業
財務省主計局主査などを歴任
平成21年衆議院選挙で初当選(香川2区) 現在、3期目
予算委員会委員・TTP特別委員会委員
政治倫理審査会幹事・民進党幹事長代理

 レポート

【非効率の効率】

人はできるだけ単純に効率的に物事をやろうとするんですけど、無駄だと思う事の中に気づく事も多い。ちょっと回り道したな、という処に実は宝が埋まっていたり、いろんなことがあるので一つ一つを無駄にしない事が大事です。

私は今も街頭演説をやっています。落選の時期は毎日やっていましたが、月曜日に東京・国会に行く前に県内の各所で街頭演説をしてから上京するようにしています。東京の新宿駅などは山のようにウヨウヨ人がいますが、香川県内だとあまり人はいないんですけど、それでもずーっとやっているとやり始めの頃16歳だった子が26歳、それ以上になっています。

16歳の子は、選挙権は無いんですが、その子たちに向かってきちんと話していたら、その子たちが大きくなって一番初めの選挙で「玉木さんに入れました」と言ってくれるんです。街頭演説のその瞬間には効果はないかもしれませんが、常に真摯に誠実に訴え続けると、何か解らないけど(発信は)還ってくる。

ちなみに今私の秘書をやってくれている27歳の彼は、私が街頭演説をしているのを見ていた、当時坂出高校の高校生でした。それから、10年経つと大学も行って1回就職して、「あの時見ていた玉木さんところで働きたい」と来てくれました。

何が起こるか解らないなぁと思います。街頭演説なんか誰も聞いていないから無駄だとか、パフォーマンスだとか、バカにされてましたが、パフォーマンスを10年続ける事はできませんから。何でもコツコツやり続ける事がすごく大切だと思います。

【継続は力】 

ポスターにも「継続は力なり」と入れてますが、継続すると‛力’がつくのではなく継続するには‛力’がいるんです。

将棋にしても、スポーツにしても、成功する人は、‛続ける事が出来る力’を持っている。続けたら誰でもうまくなっていく。人はだいたい飽きたり、うまくいかなくなって辞める。単純なことを丁寧にやること。毎日毎日反復継続で飽きてきますが、基本
動作は大切で「朝礼」、「挨拶」、声をかける、こういうことをきちんとする。難しい事に挑戦するよりも、基本をちゃんとする。

ある時、ある方から「昔、上司だったあんたの祖父(農協組合長・共済連専務だった)から、職場に入った.時、教わった事が3つあった。今でも守っている。」
①履物を揃える。②朝必ず新聞に目を通す。③退社する時、机を整理してから帰る。という事を人生の先輩から、私が教えてもらいました。基礎動作をちゃんとすることがとても大事だと思います。

 

私は、アメリカに行って教育を受けましたが、経営学修士・MBA取ったら経営が良くなると言われますけど、それはとんだデマで学ばないよりはいいが、もっと大事なことは単純なことをちゃんとやる事だと思います。

 

私は、大蔵省に最初入ってやっていたことはコピー取りだけです、1年間。ホッチキスをいかに上手に留めるかを競っていた。だから、ホッチキスをちゃんと留めれない人は評価しない。人はそういう所を見ている。ちょっとしたところにその人の性格とか事務処理能力が出る。

私は人事も担当して人の採用もしましたが、履歴書に書いている事はほとんど見ません。ドアの開け方、挨拶の仕方、出るときの声の出し方とかがその人を表す。それは、小学校に入る前とか小学校低学年の教育(躾)がすごく大切だと思います。

アメリカの研究でも、「若年層の時に施した教育の方が人生においてより大きな効果がある。」と発表されている。例えば、1ドルを何かの教育に投じたら6ドルで還ってくる、という研究報告がある。その効果は中学・高校・大学と、だんだん落ちていくそうです。最も効果のある時に、所得の如何に関係なく良い教育を子供たちに施していく事がすごく大事だと思って、今取り組んでいます。倫理のやっている、朝起きて、会に出て、挨拶、歌、基本動作をちゃんとやる事は素晴らしい事。

【明朗愛和】

17カ条『明朗愛和』は魔法の言葉だと思っています。幸せな人は明るい。
幸せだったら自然と明るくなる。笑顔になる。また、逆に、明るくしてると幸せになってくるんだと思います。

大学生の時、陸上競技(10種競技)をしていました。5種目、5種目2日間争う競技です。当時は筋トレが大好きで、筋トレをしていた時、週末に陸上の選手権がある中で天気予報が雨という情報が入り、いい成績が出ないだろうなと気分の沈んだ発言をトレーナーの先生にして、先生との会話がその後の人生を決めた。「雨が降るからと言って塞ぎ込んでいちゃダメ。」「雨は、風はみんなに平等に降る(吹く)」「楽観的である人は必ず成功する」「何故か、楽観的な人は顔を上げる、悲観的な人は頭をもたげ目を落とし塞ぎ込む」

「その瞬間、世の中に大量に飛んでいる情報を自ら遮断してしまう」ダメだと思った瞬間、何も考えれない。それを1日、1週間引っ張る。

1日、10日、1年悩んでも起きてしまった過去は2度と変えられない。そこで踏ん切った瞬間、顔を上げる。目が開く。情報に向かう。

書店に行けばいい本が一杯ある。インターネットを覗けば山のような情報が、解決策がたくさん広がっている。また、解決策を与えてくれる人もいる。周りには解決する情報はいくらでもあり、世の中にいっぱい解決策は溢れている。

例えば、親が亡くなったり、身内に不幸があったりすると誰でも悲しい。
悲しんだらいいんです。但し、時間を決めたらいい。

自分も悪いことが起こった時には、「1日だけ悩もう」と決めた。
反省も必要だから。最悪でも最悪を最小にすることはできる。

『明朗』も強制的にやっているとだんだん慣れてきます。『・・明朗こそまず己が救われるともしび・・・』(栞P61)明朗は自分を助ける救命胴衣。更なる深みに入る所を止めて助けてくれる。人は明るい人に寄っていく。明朗が、幸せのゲートウェイ(接続)。

【強く願ったことは実現する】

公言してますが、あと5年で大臣に、そして11年後に総理大臣になろうかなと思っています。

期限切って目標を定めるから今何をするかが初めて決まる。
出来る事をするのではなく、やるべきことを定義し取り組む。

【苦難福門】

17カ条の中でもう一つ好きな言葉。
苦難は幸福に至る門。素晴らしい成果というのは苦労の末にあるし、その結果、本当の成功に辿り着くのではないかと思います。
(・・成功された経営者の特徴のお話・・・①謙虚②大ショックな体験)

苦難の門を通る時はニッコリ笑って「エイッ」と一声。
やはり元気に明るくいかないといけない。明朗愛和と苦難福門の2つがあると成功確率は掛け算で上がる。明るく困難を乗り越えていく。私が17カ条から感じる‛黄金の法則’だと思っています。

 

【会長談】

玉木講師のお話が豊富すぎて収めきれませんでした。特に経営に関するお話で、やれることをし続けていると長期衰退する。やるべきことを定義して、今何が必要か考える。でないと必要な努力のレベルに達しない。期限を決めないと始まらない、達成できない。倫理を「人生のガードレール」との例え。時々右に左に振れるが、17カ条の教えがあると一定の範囲で走れ崖からは落ちない。素晴らしい!   
 

★モーニングセミナー参加者: 40社、43名でした。